musicfreaks.jpの活動をご支援頂けましたら幸いです。ひとつひとつのご支援が大きな励みとなります。どうか、よろしくお願いいたします。
☆------------------------------------------------☆
ピアノ音源についてまとめてみました。たくさんピアノ音源は世に出回っています。すべてを網羅しているわけではありませんが、このページではアコースティックピアノのソフトウェア音源を紹介しています。
Pianoteq
物理モデリング音源です。多くのピアノ音源がサンプリングファイルを読み込んで音を鳴らすのに対して、シンセのように音を作り込んでいく方式です。
Pianoteqは最初の購入の際に「アコースティック、エレクトリック、クロマティック」を選択します。ここではアコースティック・ピアノについて書きます。
概要
最も頻繁に起動するピアノ音源です。そう書くと一番ピアノらしい音源のように思われるかもしれませんが、音は本物のピアノらしくないです。サンプリングファイル方式のピアノ音源のほうが、音の立ち上がり、共振が自然でピアノらしいです。
ひとことで言ってしまうと「毛穴の見えない肌」のような感じで、CGで作った生き物のようです。ただCGで生き物を作り込むようにピアノを作り込んでいける楽しみ方は、ほかの音源では出来ません。倍音の共振の部分では若干大げさに反応する部分はあるますが、作り込み度はピカイチです。
マイクポジションをヴァーチャルな環境で細かく設定できるのもソフトウェア音源ならではの楽しみ方ではないでしょうか。
ピアノのバリエーション
Pianoteqの音色のカテゴリーは、大まかにいって「アコースティック、エレクトリック、クロマティック」とあるのですが、アコースティックからさらに細かく、各メーカーのピアノ、博物館のピアノ、チェンバロ系があります。
特に各メーカーピアノに関しては力が入っているようで、マイナーアップデートのたびに新作をリリースします。シミュレーションの元となった実機を触ったことのある方なら結構楽しめます。
ベヒシュタイン、ペトロフ、そして結構マイナーなスタイングレイバーまであって、それぞれ実機の特徴をとらえた音です。ヤマハのピアノはかなりわかりやすい、ヤマハの音してます。スタンウェイのD4の低音巻き弦のうなりもキッチリと再現してます。
本体を購入すると、持っていないプリセット音色もデモとして使用できます。20分間の時間制限と数カ所鳴らない音があります。鳴らない音は黒鍵なので、全体のサウンドをチェックするには十分でしょう。
Synchronのピアノ
今あるピアノ音源の中で最も本物のピアノに近い音がする音源です。倍音、共振、どれをとってもかなりリアルです。
概要
これが出るまではピアノがメインの時はIvoryを使っていましたが、今はコチラがメインです。
ヤマハのコンサートグランドとスタンウェイのD274があります(2019/7月31日ブリュットナーのピアノが加わり3種類となりました)。それぞれ特徴があって、表現したい音楽によって使い分けることが出来ます。ピアノの音に拘る人は両方持っていても良いと思います。
各音の調弦やある程度作り込んでいけます。マイクポジションも選択式で作っていけます。オプションのマイクポジションを追加することでさらに作り込んでいけます。
冒頭にも書いたように、最もピアノに近い音の挙動をする音源です。CPUはマイクポジションを多く選択するほど消費量が激しくなります。ある程度作り込みたいときには、それなりのマシンが必要となります。
Ivory
ピアノのソフトウェア音源というとまずはこの音源を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
概要
ヴァージョン2からは24レイヤーとなって表情がきめ細やかになっています。最新のベーゼンドルファーとモデルBの音は秀逸です。アップライトピアノは16レイヤーですが、これはそこまで細かな表情がいらないタックピアノとかで使用しています。音に雑さがなく編集の時に妙に飛び出してこないのが、Ivoryの使いやすいところだと思います。
20レイヤーの他の音色の立ち位置が微妙で、このあたりは最近ほとんど出番がなくなっています。これは他のメーカーからピアノ音源にいいものが出てきたということですね。
ゆっきりキーを押したときに音が鳴らない「サイレントモード」はマニュアル設定です。感知する範囲を自分で設定してくださいという意図なんでしょう。デフォルトではオフ(感知数値:0)になっています。設定はmidi#cc7なので数値は5〜7あたりでいいと思います。
Native Instrumentsのピアノ音源
Native InstrumentsのKONPLITEを買うとついてくるピアノ音源です。なんとなくおまけの音源のように思っている人もいるかもしれませんが、結構しっかり作り込んであります。
The GRANDEUR
ベーシックなコンサートグランドといった感じです。ゆっくりキーを押したときに音が鳴らない「サイレントモード」も搭載されていて、共振する倍音のサンプルファイルも反応します。ピアノ音源として基本的なところはしっかり押さえていますね。マシンの負担も軽く余計なことを考えずに気軽に使えるピアノ音源です。
The MAVERICK
アンティークなグランドピアノ。Pianoteqのアンティークピアノは、かなり古めかしく調整してあるのですが、こちらは現代でも使えるように調整されています。技術者によっては当時のままの音を再現する方がよしとする人と、現代でも使えるようにチューンナップした方が良いと考える人がいます。この音源は後者の方です。
The GENTLEMAN
アップライトピアノです。最近、シネマ系のサウンドではアップライトピアノがよく使われています。おそらく親しみのある音が、ある情景によっては好まれるのでしょうね。アップライトピアノですが音はチープではありません。劇伴などの背景描写では、アップライトの素朴な暖かみのある音がイメージに合うときが多いです。
ここからは、特殊なスタイルで使用するピアノです。
The GIANT
実際に9フィートの共鳴板(コンサートグランド・ピアノの約2倍)を持つ冗談のような巨大なピアノ、「the Klavins Piano Model 370i」の音をサンプリング。弦長があり得ないぐらい長いので低域からの倍音が複雑に絡むはずなのですが、そこはサンプリングしていないようですので案外使いやすいです。このピアノ音源だけである種の世界観を作れそうです。巨大ピアノからちょっとしたひらめきが得られるかもしれません。
UNA CORDA
普通のピアノではありません。ボディはフレームだけで構成されています。ピアノは一つの音に複数の弦が使用されているのに対して、このピアノは弦が1本しかありません。ヤマハのCP80も高域は単線だったように思うので、そういった意味ではエレピに近い存在なのかもしれません。
おそらく実機を制作販売してもとんでもない値段になりそうで需要はなさそうです。通常のピアノとしてよりも特殊な使い方が多くなると思います。アイデア次第で面白いことが出来るピアノです。
Wavesのピアノ音源
エフェクタープラグインで有名なWAVESが開発したピアノ音源、Grand Rhapsodyです。詳しくはレビューをご覧ください。
Grand Rhapsody
エフェクターメーカーが開発したピアノ音源だけにピアノの空気感に拘っている感じがします。特にマイクによる場の作り込みはさすがです。プリセットの音は楽器ノイズが多いような気がしますので、使用の際には調整した方が良いように思います。
価格もビックリするほど安く、さらに始終セールで売り出されることが多いので、かなりお安く手に入ります。持って置いても損はないと思います。ただちょっと癖が多いところもありますので、好みに合うかどうか、無料デモ版を使用してからの方がいいと思います。96kHzのファイルはそれなりハードディスク容量を圧迫しますので。
Autoriaのピアノ音源
物理モデリングピアノ、PIANO Vです。物理モデリングピアノとしては後発で、Autoria独自の方法でモデリングしています。Autoriaの物理モデリング技術はエフェクターでも好評で、かなり実機に近いとプロの間でも評判です。
さて、ピアノ音源はどうでしょうか。
概要
音に関しては物理モデリングピアノの特徴である、「毛穴のない肌」のような音です。ただ使用している物理モデリングピアノの中では一番暖かみのある音です。
グランドピアノ、アップライトピアノ各種音色がありますが、どこのメーカーのものとかは記載されいなくて、イメージであのピアノかなと思わせる程度になっています。
編集
ピアノの音色編集もある程度作り込めます。Pianoteq程、細かく作り込むことは出来ませんが、ピアノ音源としては必要充分でしょう。基本となるピアノをエディットする程度ですが、いろいろあるよりもピアノの音を純粋に愉しみたい方には、この方が扱いやすいように思います。
物理モデリングピアノとしては後発のため、Pianoteqのようにコンピュータでピアノを作っていくというよりも、物理モデリングでピアノ音源を扱いやすくしたという感じです。
Reasonのピアノ
Propellerheadが開発しているDAW、Reason。ピアノ専用音源はファイルベースのProcessed Pianoと物理モデリングのRadical Pianoがあります。Radical PianoはReasonのヴァージョン10から標準搭載されるようになりました。まずは標準搭載のRadical Pianoを解説したいと思います。
Radical Piano
前述したようにこの音源は物理モデリング音源です。Pianoteqを使うまでは物理モデリングピアノはこれでした。ただ、Reason固有の音源のためReasonでしか使えません。他の物理モデリングピアノと比較すると、ヴァージョンも古いので数世代前のピアノ音源の音という感じです。
ただReasonで音楽制作するときには、Reason縛りで作りたいものです。VST対応となったもののReasonで製作するするときに固有のラック音源をつかいたいもの。そういう意味でのこのピアノ音源が選択肢となります。
この音源の他にない特徴として、AUDIO INから他の楽器の音を読み込んで物理モデリング内で共振させると言うことが出来ます。これはReasonならではの機能です。
動画
Radical Pianoのプリセットをいろいろテストしているムービーです。
Processed Piano
Reason ラック音源用に新しく開発されたピアノ音源です。過去のReason ReFill(リフィル)からピアノサウンドを厳選して制作したようです。わかりやすいインターフェースで、ベーシックなピアノのサウンドよりも、より作り込んだピアノのサウンドを得意とします。
このピアノについてレビュー記事を書いています。ご参照ください。
Ravenscroft 275
各種ピアノ音源をリリースしているメーカー、V LABSのピアノです。使用にはUVIのFalconもしくはWork Stasion(無料)が必要です。
概要
これの元となる実機を触ったことがないので実際の音はどうかわかりませんが、この音源自体は柔らかい使いやすい音です。音の良さと扱いやすさからDTMerの間では人気の音源です。
サンプリングファイル形式を採用していますが、他の音源にない特色として無音状態のサンプルがあります。これは通常の音源はサイレントモード(ゆっきKeyを下ろすと音が鳴らない)は、midi信号の音量で鳴らないように設定しているのに対して、この音源は無音状態のサンプルがあり調整も可能(SILENT STRIKE)です。細かいところまで行き届いた音源です。
細かなシチューエーションにあわせたサンプリングファイルと表現するには充分な19レイヤーというスペックで、ファイル総容量は5.32GBとという、最近のPiano音源にしては軽量というのも魅力です。
DAWについている音源ではなく、ピアノ専用音源がひとつ欲しいと思っている人には超お薦めのピアノ音源です。
その他のピアノ音源
これまで紹介したピアノ音源以外に、ブログ記事で新しいピアノ音源をレビューしてきます。興味があるピアノ音源があれば、是非ご覧下さい。
無料のピアノ音源
無料のピアノ音源を紹介します。
LABS
LABSの無料ピアノ音源
SPITFIREが運営する無料サンプルLABS。毎月ユニークなサンプルが更新されています。LABSについては下記記事をご参照下さい。
Piano Book
piano book Website
コチラもSPITFIRE関係のアーティストが作った、無料サンプルのサイトです。当初はKONTAKTで使用できる無料のピアノサンプルをメインに公開していましたが、今では様々なサンプルがあります。有料でユニークなサンプルもたくさんあります。
定期的に更新しているのでチェックしてみて下さい。
Atoms Piano
!現在このピアノ音源は販売中止になっています。
他のピアノ音源から比べると表現力は劣ってしまうのですが、一つ一つの音がとてもに美しく、ピアノでちょっとした背景描写をするとき重宝します。
ここで使用している音源はLABSのストリングス、ヴォイスを含めてKONTAKTの音源など、すべて無料音源です。これはバックトラックですので、ここからさらに作り込んで仕上げます。
Atomos Pianoの音でつくったバックトラックは下記の曲に仕上げてリリースしました。
musicfreaks.jpの活動をご支援頂けましたら幸いです。ひとつひとつのご支援が大きな励みとなります。どうか、よろしくお願いいたします。
付録ー調声に最適なヘッドフォン!
付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!
今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。
僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。
その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。
ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。
♡購入までの経緯
最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。
当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。
気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。
Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。
♡調声に最適
結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!
丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。
同じデザインで、ST-90-05とST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。
低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。
最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。
とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!
☆------------------------------------------------☆
この記事が気に入ったら
ツイッターでリツイート
Facebookでシェアしてくださいね☺️