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SpitFireというメーカーから毎月無料の音源が配布されています。
「LABS」という名のこの無料音源ですが、無料とは思えないくらいのクオリティの高さです。また、毎月新譜が配布されるので、そろえていくとかなりのライブラリーの数になります。
LABSについて
シネマティック系の音源を数多く出しているメーカー、Spitfire。どちらかというと、現代風で艶があって透明感のある音です。ボク自身も多くの音源を持っていて、音楽制作では大変お世話になっています。
このSpitfireが、無料で手軽で簡単に使える音源を定期的に配信しています。これがLABSです。無料音源ですがSpitfireらしさがあって、うまく使えば素晴らしい効果を得ることができそうです。
ダウンロードとインストール
サイトからクリックして、すぐダウンロードできるというのではなくて、ちょっとしたプロセスが必要となります。Movieをみればわかると思いますが、簡単に手順を列挙します。
- LABSのページにアクセス
- spitfireのアカウント作成(持っている場合はログイン)
- 次にSpitfire Audio Appをダウンロード
- 持っていない場合はNO(すでに持っている場合はYES)
- Spitfire Audio Appをインストール
- LABSのページから音源をダウンロード
- Spitfire Audio Appに音源が表示されて、
- そこからダウンロードインストール
LABSの使用感
インターフェースはHANS ZIMMER STRINGSと同じ感じですが、LABSは色が白でおしゃれな感じでになっています。ヴォリューム、モジュレーション、リバーブ、3つのシンプルなコントール構成になっています。
早速、LABSの音源だけでデモクリップを作ってみました。
デモクリップ
LABSの7つの音源、すべてを使いました。LABSは動作も重くなく、2010年製の古いMac miniでも7つの音源を7トラック使って使用することが出来ました。
曲は一定のパターンの中をCOUIRで自由に即興しています。曲自体はベーシックな4/4拍子ですが、冒頭に3/4、後半には5/2のフレーズが混在しています。
各トラックは外部プラグインでのエフェクト処理はせず、LABSの空間系だけを使用しています。イコライザー処理もしていません。トラックの中低域をイコライザーで調整した方が、各パートの分離感は良くなるのですが、今回は「LABS音源だけを使用」ということで、そのままにしています。
まぁ、オールドMacで作業したので、ここにエフェクター差す余裕もないのですが...。
マスタートラックには、リミッターとイコライザーを使用しています。
無料音源はたいてい動作が重いことが多いのですが、LABSは処理能力の遅い古いパソコンでも充分使えました。これは素晴らしいですね。
さらにデモクリップにテキストをつけて動画にしてみました。
ここで使用した音源
COUIR
今回、新しくリリースされた(2018/11/01)音源です。2017年にロンドンのAIRスタジオでレコーディングされたサンプルを使用しています。音のクオリティも無料とは思えません。デモ音源とか作るには充分じゃないでしょうかね。
CHANNGO
ギターのような民族楽器で、2006年にJoe Hensonが演奏したものを、兄弟のChristianがKM184マイクで音を収録。いかにもという感じの民族楽器特有の音です。使いどころは難しいですが、なかなか良い味を出してくれそうです。
ELECTRIC PIANO
2018年4月、Henry Cornishが所有するヴィンテージ・エレピを彼自身が自宅で収録したもの。オーソドックスで使いやすい音源。エレピの音は何はともあれ使うことが多いですから、いろいろたくさんある方が重宝します。
AMPLIFITED CELLO QUARTET
2017年、先のCHANNGOを収録した、Christian HensonとHarry Wilsonが音を収録。ちょっと癖のあるチェロの音ですが、パッド系や効果音に使えそうです。この音源はサンプルの種類が豊富で6種類の音の中から選ぶことが出来ます。
DRUMS
2012年、ドラマーのOliver Watonが演奏したものを、エンジニアのStanley Gabrielが収録したものです。生っぽさが強調されたざらついた感じの音です。LABSの他の音源ともうまく混ざってくれます。
STRINGS
2017年にHarry Wilsonが音を収録。オーケストラの弦の配置になっていて、向かって左側から右側に向かって高い音源、低い音源というふうになっています。選べるパッチは3種類。ちょっとしたデモならこれだけでも間に合いそうです。
SOFT PIANO
2008年10月にNick Taylerによって収録されたピアノの音。弦とハンマーの間にフエルトをかませて音をソフトにしています。アップライトピアノの消音ダンパーと同じですかね。モジュレーション・コントロールのところでフェルトの感度調整ができます。
デモMovie
さらにLABSだけで作ったデモMovieもご覧下さい。Soft PianoとDrumsとCouirは定番ですね。それ以外にTrumpetとオルゴールの音、そしてバックの効果にSTRINGS系の音を使っています。
効果音は元々動画にあったもので、LABSのものではありません。
今後がさらに楽しみ
今後も定期的に音源がリリースされる予定のLABS。デモクリップをお聴きいただいてわかるように、いかにもSpitfireの音源らしい空気感ですよね。
音源はLABSの為に作ったというよりも、エンジニアがいろいろ過去に音を収録して、販売せずにストックしていたものを出しているようです。
ボクなんかでも音源のレビューで、曲にまで完成せてないデモクリップがたくさんあって(今回のデモクリップもそうですね)、これらの再利用の方法を考えているところです。なので、眠っている素材を再利用して無料リリースというのは、とてもうまいやり方だなーと思いました。
ともあれ、定期的に質の高い音源が無料で配布されるというのは、SpitfireのファンのみならずDTMerにはとてもうれしいことですよね。
毎月リリースされる音源、ほんとうに楽しみです!
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付録ー調声に最適なヘッドフォン!
付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!
今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。
僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。
その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。
ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。
♡購入までの経緯
最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。
当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。
気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。
Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。
♡調声に最適
結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!
丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。
同じデザインで、ST-90-05とST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。
低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。
最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。
とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!
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