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今手持ちのチェロ音源はEmbertoneのBlakus Cello、CinesamplesのTina Guo、そしてBest Service のEmotional Celloの3つを曲調に応じて使い分けています。
全部、Kontakt音源ですね(笑)。
早速、デモ音つきで解説してみたいと思います。
Emotional Cello
同じBest Serviceであとから出た、CHRIS HEIN SOLO CELLOに話題がいってしまって影が薄くなってしまっている、Emotional Celloですがなかなか個性的でイイ音源ですよ。こういったテクノロジーの世界は、やっぱり後出しジャンケンのほうが機能的には充実しているのは事実ですね。しかし個々に持つ音源のキャラクターの違いがあるので、好き嫌いは出てくると思います。
現状、持っているチェロ音源でこのEmotional Celloは作り込むのにEmbertoneほど手間もかからず、チェロの音がちょっと欲しくなったときに使いやすい音源です。鍵盤手弾きだけでも、ある程度朗々と歌ってくれます。弓のUP、Downもキースイッチで切り替えできます。音もふくよかでボディが良く鳴っている楽器の音です。ただ高音域はちょっと薄っぺらくなります。
同じ Best Service の CHRIS HEIN SOLO CELLO のほうは奏法もたくさんあって多機能ですが、どちらかというと乾いた感じの音です。Emotional Cello のほうは艶があって太い音ですね。好みの問題でしょうがボクは Emotional Cello のほうが使いやすいです。
2021/3/14 追記:バーションアップして、この記事を書いたときよりも高音域の薄さが改善されて音が良くなりました。
Blakus Cello
ものすごくクセの強い音源です。出音が不安定なため打ち込み入力では困ります。手弾きでもラウンドロビンOFFでも予測つかない挙動をします。それと入力後に#CCの調整は必須で、これをしないと無表情な演奏になってしまいます。手弾きだけでは味気ない表情なので、ライブなどで使うのでしたらコントローラは必須ですね。この音源は状況に応じて、「フルで#CCコントロール調整できるパッチ」(製作向き)と「モジュレーションのコントロールだけで表情付けが出来るパッチ」(LIVE向き)が選べるようになっています。
手を入れるとほんとうにイイ感じに化けてくれます。より細かな設定で本物らしい演奏に近づけていけます。音色も前に出すぎず、後ろに引きすぎずイイ感じです。ちなみにEmbertoneのViolinとViolaは「弓の当たる位置を#CCでコントロールして動かせます」のでより深い表現が可能です。でも、このチェロだけ出来ません。アップグレードしないのかな...。
なんやかんやいっても、曲の中で「いかにもチェロ」という感じの音が欲しいときはこれになることが多いです。前述したEmotional Cello はちょっと高音がシンセっぽくなるところもあって、作り込める余裕があるときはEmbertoneを使うことが多いですね。Embertoneはボクがソフトウェア音源にハマるきっかけになったメーカーなので、ちょっとした思い入れもあるのかもしれません。
Tina Guo
チェロ音源というよりも単純に曲を盛り上げるときに使います。朗々と歌ってくれるのですが、この音源のキャラクター上(後述)使いどころは決まってきます。「ここはTina Guoで盛り上げて...」みたいな感じで使うことが多いです。手弾きだけでも色っぽい(写真の奏者のことではなくて音ですよ!)ですが、#CC入力でさらにぐっと盛り上げていきます。
ボクはTina Guoの二胡とかエレクトリック・チェロが入っているバージョンを使っている(エフェクトが豊富でコチラも結構、面白い使い道があります)のですが、この朗々としたチェロの感じだけが欲しい場合は「Legato」単品で充分で、コスパも最高です。ヴァージョンが1.2になってからレガートのかかり具合も調整も出来るようになりました。
でもサラッとした演奏は苦手なので使えません、早いパッセージも弾けません(笑)。柔軟性に富んだ表現をしたいときは、EmbertoneかEmotinal Celloです。これを作っているメーカー、Cinesampleというメーカーは他の音源、StringsやBrassも素晴らしく音が良いのですが使いどころが決まってくる感じです。
2019/2/21 追記:Tina Guoはヴァージョン2.0が発売されて、表現の幅がひろがりました。いずれまたレビューしたいと思っています。
終わりに
これからも音源は何かと増えていくと思います。新音源の感想は折に触れて書いていきます。
ソフトウェア音源はいろんなものを物色し出すとキリがなくなって、ついつい財布ひもが緩んで買ってしまいそうになります。でも、やみくもに購入してしまうと機能を覚えたりする時間が無かったりして、使いこなせないままハードディスクの肥やしになってしまいます。充分時間の取れるときに新音源は導入したいと思っています。そうやって自制することで、お財布にも優しい製作ペースを保っていこうと思っています−!
これだけあれば充分というのはなくて、それぞれの持ち味を活かして使っていきたいですね。
ソフトウェア音源を使うと、知っている楽器はもちろんのこと、いままで使ったことのない楽器の動きや響きをより深く研究しようとする、音に対する探究心や創作の意欲をもらうことが多いです。
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付録ー調声に最適なヘッドフォン!
付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!
今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。
僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。
その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。
ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。
♡購入までの経緯
最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。
当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。
気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。
Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。
♡調声に最適
結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!
丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。
同じデザインで、ST-90-05とST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。
低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。
最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。
とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!
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