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物理モデリングピアノのPianoteq 6。使ってみた感想などをじっくりと書いてみたいと思います。
最初の選択
ユーザー登録後、最初に音源を2つ選びます。ここで選ばなかった音源は後でも買うことが出来ますが、一度選択した物は決定事項として取り消せません。2つの音源が3つのカテゴリーに収まっています。この3つのカテゴリーから選ぶということですね。
- アコースティック系
- エレクトリック系
- パーカッション系
普通ならここでアコースティック系ピアノ音源を選ぶのですが、実は迷いました。どうせ追加音源で後から増やせるんだから、エレピのパックにしようかな😋いっそのことビブラフォンあたりを選んでしまおうかとも思いました〔笑)。かなり迷った末に、結局、王道のアコースティック・ピアノにしました。
物理モデリングを利用したカスタマイジングをするときに、最も活用するのがアコースティックピアノということを思い出したからです。自分の場合、エレクトリックもビブラフォンも、おそらくそんなにカスタマイズせずにほとんどオリジナルパッチを使うと思うんですよね。そうなると物理モデリングでなくてもサンプリング音源でもいいわけです。
ということで、アコースティック・ヴァージョンを選択しました。ここでついてくる音源は、スタンウェイDと仮想ピアノのK2です。アカウントひとつで3台のコンピュータまで使用可能です。
Version6
Version 5からすると、三年ぶりのメジャーアップグレードになります。
2018/3/01: 追記:ヴァージョン6.1.0になり、よりリアルな空気感になりました。
2019/2/20: 追記:現在は6.4.1です。
2019/9/25: 追記:ヴァージョン6.6.0になり、追加音源のヴァリエーションも増えました。
その後….のバージョンアップ
2020年11月 ヴァージョン7.0リリース 音作りが多彩になりました。
2022年11月 ヴァージョン8,0リリース 後日レビュー記事書きます
旧ヴァージョンの音
pianoteqのサイトではVersion.5と6の音を比較したページがあります。興味のある方はこちらよりお聴きください。音の傾向が音源によっては全く変わってしまっているものもあります😅
ユーザーエリアから過去ヴァージョンの音源もダウンロードできるようになっています。これは過去に前ヴァージョンで作った楽曲プロジェクトを読み込んだ際に、ミキシングバランスが変わらないようにとの配慮でしょうか。
ただメーカーでは、過去に作った楽曲などで再生に支障が出るような場合以外は、これらを使わずに新しいファイルを使うことを薦めています。フリー音源は新旧ファイルの混在が出来ず、古いファイルを読み込ませるとダウングレードになってしまうからです。
有料音源の古いヴァージョンもダウンロードできます。有料音源は新旧混在が可能です。有料音源そのものを持っていなければ、DEMOヴァージョンの項目に格納されます。
現行ヴァージョンの音
実物のピアノはKeyをゆっくり下ろすか、ものすごく弱いタッチで引くと音が出ません。NIのグランドピアノのシリーズは実物のピアノと同じように音が鳴りません。Ivoryではこの値を初期設定で調整することが出来ます。
そしてPianoteqもこの部分は実物のピアノと同じように鳴らない設定になっています。
有料追加音源、YC5の旧ヴァージョンの音源がダウンロードできるので、デモ・モードで5と6を演奏比較、Pianoteqで録音してみました。演奏、少々よれてますがご容赦のほど😝
Version 5
version 6
やはり旧ヴァージョンの音色と現行のものとは明らかに音が違います。物理モデリング音源特有の非現実感よりも、生に近い存在感が感じられます。音の密度と艶が歴然とわかるくらいに違いますね。巻き弦の響きもリアル。ペダルで解放している弦の共振もリアルです。
それでは、アコースティック・ヴァージョンで選択した、スタンウェイDと仮想ピアノK2の音も聞いてみましょう。
再生ファイルは以前、Ivory Grand Pianoのレビューで演奏したmidiファイルを読み込ませて、Pianoteq本体で再生させた物を使っています。DAWは通していません。別記事のIvory Grand Pianoのレビューの音とも比較してみてください。 最新のサンプリング・ピアノと物理モデリング・ピアノ音を比較することが出来ます。
デモ演奏はテストをかねて、かなり暴力的に弾いていますので再生音量にご注意ください。
スタンウェイD
最新の音源です。スタンウェイ公認の公式モデリングですね。 コンサート会場やCDで耳にすることが最も多いピアノの音色です。使いやすく、音楽製作でも使用頻度が高い音だと思います。弾いてみて思ったのは、ロングトーンのピッチの微妙な揺れが凄くリアルです。ここからペダリングしたときの音のにじみ方がさらにリアルだと感じました。
K2
これは仮想ピアノです。現物のピアノを想定して、Pianoteq専用に作られた完全な物理モデリングピアノです。倍音の響きの豊かなピアノです。大きさはリビングピアノくらいですね。独自の響きのせいなのか、長く演奏しているとなんとも不思議な感覚になってくるピアノです。ちょっと言葉では表現しにくいのですが、個性的な響きでニューエイジ系の音楽では面白いことができそうな気がします。
フリー音源
フリー音源はそれぞれ、本体のヴァージョンが上がるごとにアップグレードしています。フリーであっても妥協せずに常に開発しているという姿勢ですね。当然、ヴァージョン6の進化の恩恵をフリー音源も受けることが出来ます。Pianoteqのサイトでも音が聞けますので、聴いてみてください。
試奏感
フリー音源の生ピアノは、エラールとプレイエルがついています。エラールはさわったことがないですが、プレイエルは何度もさわっています。思うにここに収録されているプレイエルの音はかなり年季の入っている物っぽい音です。ヴィンテージ感を出そうとしている感じがしてしまいます。1930年代のピアノであっても、プレイエルのピアノのすべてがここまで古めかしい感じはしないと思うのですが...。
その他、ハープシコードやフォルテピアノは面白いです。CP80はエディットして傷んだ感じにした方がリアルかもしれません。教会の鐘も曲の中で使えそうですね。全体的に面白い素材として使えそうですね。
フリー音源から1697年のハープシコードを復刻したモデルを演奏してみました。Pinoteqで録音してオーディオ書き出ししました。
Organteq
最新のフリー音源はOrganteqです。コチラは 拡張音源ではなく新しい音源のフリーヴァージョンとなります。プラグインとしては使用できず、あくまで演奏のみの音源です。いずれプラグインも利用できる、有料音源として発売される可能性もありますね。
追記:現在、機能を充実させて有料音源として販売されています。
デモ演奏はコチラで聴けます。
有料追加音源
Add-Onとして音源を追加していけるところも魅力です。ピアノのみならず、ビブラフォンやハープ、スチールパンなどもあります。Pianoteqのいいところは、持っていない追加音源も本体からデモ機能を利用してチェックすることが出来ます。機能制限付きでデモ音源を試奏することが出来るのです。実際にさわって演奏してみて、その手応えとかを確認してから購入出来ます。
そして、はやくも誘惑に負けて数点購入してしまいました😜
博物館のピアノ #2
フリー音源の中にも比較的古めの、エラールとプレイエルの音源があります。博物館のピアノは、さらに古い18世紀後半と19世紀のピアノのピアノがメインです。#1と#2の二種類あって、ボクはプレイエルとベヒシュタインがある#2のほうを購入しました。アンティークな音色をオリジナル曲の中でエディットして使うことが多そうな感じがしたからです。まぁ、個人的にアンティークものが好きというのもありますかね😜
再生ファイルは以前、NIのピアノで演奏したmidiファイルを読み込ませて、Pianoteq本体で再生させた物を使っています。DAWは通していません。NIのサンプリング・ピアノの音と比較しても面白いと思います。調律は当時の年代のものを使用したので独特の響きです。
グロトリアンのピアノ
優しく美しい音色、そのひとことです。実物はさわったことがありませんが、この音色からいろんなイメージがわいて出てきそうです。このピアノに関しては、単純に「弾いていて気持ちいい」というのが購入理由です。
以前、ジュネーブに滞在中に訪れたピアノ工房で出会った、なんとも言いがたい美しい音色のピアノに近い感じがしました。音色的にはかなり好みでソロピアノでの使用頻度が高そうです。
デモ演奏は、このピアノを使って新たに録音しました。優しい音色をいかして即興演奏してみました。Pinoteqで録音してオーディオ書き出ししました。
ブリュートナーのピアノ
通常ピアノの高音部の一つの音に弦を3本使用しますが、このピアノは4本使用します。和音を弾いたときの音の広がりが独自の世界を作ります。この独自の世界からカスタマイズしてさらに独創的な世界を作ってみたいと思いました。
音の傾向的にはK2 グランドピアノに近いかもしれませんが、こちらはリアルに存在するピアノのモデリングなので、ピアノそのもののカスタマイズの変化を愉しみたいと思います。客観的に聴いたときに、最も響きが美しいピアノかもしれません。
デモ演奏は、このピアノを使って新たに録音しました。豊かな響きをいかして即興演奏してみました。Pinoteqで録音してオーディオ書き出ししました。
U4 アップライトピアノ
2018/3/1 : 追記: 急遽JAZZ系の音が必要になったので追加購入しました。やっぱりサンプリング音源と違って、起動してすぐに立ち上がって音が出るというのは気持ちがいいですね。ヴァージョン6.1.0になってさらに空気感がよくなっているように思います。
デモ演奏はPianoteqで録音して書き出しました。
YC5 Rock Piano
デモ・モードで演奏してみて、かなり個性的な音なので気になっていました。で、結局買ってしまいました😅ほとんどのライブハウスにあるのはYamahaのGシリーズかCシリーズなので、ジャンルによってはとても使いやすい音ですよね。歌の伴奏では重宝しそうです。
それと、最も惹かれた理由が「一番知っているピアノ」というところでしょうか。どこ行ってもYamahaのピアノですから、なんというか部屋着を着たような感じといいますか...安心感ですね。出るところは出て、鳴りすぎずという音でしょうか。
あるレコーディングエンジニアが言っていた、こんな言葉を思い出しました。
「いろんな音の中に混ぜて編集するときは、YAMAHAのピアノが1番使いやすい」
*この音源を使って作ったプリペアド・ピアノを最後に聴くことが出来ます。
FXPファイル
Pianoteqではユーザーが自由にプログラムして、そのファイルをやりとりすることが出来ます。これはFXPファイルといって、PianoteqのStanderd以上の機種で読み可能です。FXPファイルの作成はProヴァージョンのみです。
FXPファイル Let It Be
今回はメーカーが供給しているFXPファイルからビートルズの「レット・イット・ビー」で使用された、ピアノを再現したプリセットを利用してみました。
FXPファイル Bill Evans
こちらもメーカーサイトにあるBill Evansのピアノを再現した、FXPファイルを使用しています。
さらにサンプリング周波数を192kHzでテストもしてみました。
機能面
Pianoteqの魅力は、やはりピアノのカスタマイズと思います。実際のピアノでやってしまったら、とんでもない取り返しのつかないことになってしまいますが、ここではやりたい放題😜ですね。このあたりはヴァーチャル音源ならではの楽しみ方ですね。
Pianoteqは3つのグレードが用意されていて、カスタマイズは中間のグレードに当たるStanderdヴァージョンから可能となります。
3つのセクション
カスタマイズ用に三つのセクションがあります。写真の部分をクリックすると、
このようにコントロール画面が現れます。
実際にさわって耳で確かめるほうがわかりやすいのですが、ザクッと機能説明を。
TUNING
おそらく設定することが多いセクション、調律の部分ですね。Unison widthの設定でホンキートンク・ピアノを作ることが出来ます。
- Diapason: 調律の基準値を決めます
- Temperament: 平均律や純正律を選ぶことが出来ます
- Unison width: ピアノ弦同士のズレを調整できます
- Octave Stretching: 低音と高音との音程の広がりを調整
- Direct sound duration:ハンマーが直に弦に当たった瞬間の音を調整
VOICING
整調の部分になるのでしょうか。ハンマーの堅さは針を刺して調整するのですが、Hanmmer HardnessのPiano,Mezzo、Forteの3つのレバーで調整できます。
- Hammer hardness: それぞれの音の強さでのトーンを調整
- Spectrum Profile : 第8倍音までの量をそれぞれ調整
- Hammer Noise: 打鍵時のハンマーのノイズ
- Strike Point: 倍音の変化の具合を調整します
- Soft pedal: ソフトペダルのかかり具合を調整
DESIGN
ピアノの響きそのものを担う響板と弦を扱います。倍音列で響いている音を共鳴させた時の量を調整できるBloomingもあります。
- Soundboard: 響板の響きを調整します
- Impedance: 共鳴音の長さ
- Cutoff: 衰滅の周波数
- Q factor: 衰滅の速度
- String Length: 弦の長さを調整します
- Sympathetic resonance; 他の弦との弦の共鳴を調整します
- Duplex Scale: 弦自身から生まれる振動の共振を調整します
- Blooming: 倍音率が高音弦に及ぼす影響を調整します
- energy: 変化の量を調整
- inertia: 変化の時間を調整
マイクセッティング
マイクが5本まで使えて、自由なマイクポジションのセッティングが可能です。通常は2本でOKですが、多く使うことでレコーディングの空気感を演出できます。マイクもタイプ別に11種類、さらにその中からomni,cardio, fig8のモードを選ぶことができます。
MIC MODEの他にBinoual MODEも選べます。これはバイノーラル録音という方式で、人間の頭部を再現しシュミレートした方法。鼓膜に届く状態で音を記録するという方法です。通常、あまり使うことはないと思うのですが、ヘッドフォンマークを遠くに離すとどこか遠くでピアノが鳴っているような演出が出来ます。
その他の機能
当然のことですが、Velocityカーブやペダルのかかり具合など調整の機能もあります。鍵盤を離した後に音が消えるまでを調整するNOTE-OFF、アフタータッチの微調整も可能です。チェンバロなどでは有効ですね。Calibrationで使用しているKeyboardに合わせることが出来ます。
イコライザーやエフェクターももちろんのこと、ACTIONとMALLET BOUNCEというのもあります。MALLET BOUNCEは主にクロマティックパーカッションやチェンバロで使用するものなので、ここではピアノで調整することが多いACTIONを簡単に説明します。
ACTION
ACTIONをクリックすると設定パネルに切り替わります。ピアノはKeyを放したときにダンパーで音を止めます。ここではそのダンパーの状態を調整できます。
- Dumper Position: ダンパーの位置、減衰変化は低域でわかりやすい
- Dumpering duration: ダンパーによって音が止まるまでの時間
- Last dumper: 設定値以下の音量をダンパーします
- Mute: 消音する量を調整、数値を上げるほどこもった音に
- Key release noice: Keyを放したときのダンパーノイズ
- Sustain pedal noise: ペダルで解放したときのダンパーノイズ
コンディション
ペダルと鍵盤の間にConditionというのがあります。
通常は左側いっぱいのMintの位置なのですが、右いっぱいWorn側にするとイッキに壊れたピアノになります。見た目もボロボロで汚れた感じなって笑えます。
このConditionのレバーを少し右側に動かすことで長い間放置されたピアノを簡単に作ることが出来ますね。右側いっぱいに降ると完全に壊れたピアノになってしまいます。
PROヴァージョン
Pianoteqには、3つのグレードが用意されています。とりあえず演奏が出来ればいいStage、エディットして自分の音を作り込みたいStanderd、そして細かな調整まで出来て、より繊細な音の調整が可能なPro。
Proヴァージョンについての大筋は下のビデオ見てください。
ProとStanderdの違い
ProとStanderdの違いは、
- 数千通りのパラメータのエディット
- 1音ごとに可能なエディット
- サンプリングレート 192kHz
の3点。普通はStanderdで十分と思います。
Proで他の人が作成した、細かなパラメータもStanderdで読み込ませることは出来ます。PianoteqのForamなど公開されている、誰かが作ったエディットデータをダウンロードして読み込ませて使うことが出来るのです。
Proに備わっている192kHzのサンプリング周波数も通常使用ならほぼ必要ないレベルで、演奏や通常の音楽制作なら48kHzで全く問題ないレベルです。
しかしボクは調子に乗って。、Proにアップグレードしました。
ヴァーチャル・ピアノ工房
その理由はカスタマイズの奥深さです。
音源の音色などは各メーカーによってのカラーと好みもあって、一概にこれが一番とは言い切れないところがあります。 また、製作する音楽によっても合う合わないがあって、チープな音の方が混ぜやすかったりもします。
やはりPianoteqの一番の魅力は、ピアノそのものを自由にカスタマイズできるということではないでしょうか。1音1音を徹底的に調律師になった気分でいじりたおす。そして失敗したら元に戻す、ということがヴァーチャルで簡単に出来るのです。
細かな設定を耳で確認するためには、192kHzのサンプリング周波数でモニタリングするほうがわかりやすいです。Proはまさにピアノをとことん知り尽くしたい人のための、究極のヴァーチャル・ピアノ工房なのです。
ヴァーチャルで育て上げたピアノ。そのピアノで演奏し作品を表現するというのは、この音源だけの楽しみ方ではないでしょうか。
とういうことで、YAMAHAピアノをつかってヴァーチャルピアノ工房で作ったピアノで、即興演奏してみました。作ったパッチの名前はBubbleです。弦の共振設定をかなりあげています。逆に弦の長さは短くしてみました。テンションが緩くなります。倍音設定は第3倍音と第8倍音を上げています。全体的に低域と高音との整調と調律を変えています。
音の立ち上がりはシンセピアノのような音ですが、シンセピアノでは弦の共振は再現できません。
演奏はペダルを踏み込んだまま共振させています。幻のように消えゆく過去をイメージして演奏してみました。Pianoteqを使って録音、書き出ししています。
テクノロジーの落とし子
今までのソフトウェア音源だと楽器に向き合っているいうよりも、コンピュータに向き合っているという感じが否めませんでした。Pianoteqの音源に関しては、微妙な調整が出来るのでかなり楽器に向き合っている気持ちにさせてくれます。これはリアルタイムで演奏していて強く感じるところです。
ただし、こういった音源、楽器としての表現力は生楽器にはかないません。 奏者としては生楽器を演奏するのが1番気持ちがいいのは、厳然たる事実です。そこからインスピレーションを得てさらに表現が広がるというのは、今後も揺るぎません。デジタルで作られたヴァーチャルな物に触れることで、かえって生楽器への畏敬の念が深まります。
しかし、デジタル時代における音楽のかたちとして、その時代のテクノロジーを使った楽器でその時代を表現する。そういうふうに考えれば、こういった音源の存在はとても意味があると思うのです。一つの表現手段として、ヴァーチャルピアノ工房で作った自分のピアノで作品を創作するというスタイルも、今の時代にしか出来ない表現と思うのです。
そういった意味でPianoteqはカスタマイズ機能なども含めて、非常に可能性を感じます。
観念に埋没することなく、音の響きを客観的に感じながらテクノロジーと作品を融合させるという作業です。
新しいテクノロジーを駆使した物は手にした時点で満足してしまいがちですが、それを使って何かを生み出してこそ意味があるものと思います。Pianoteqは、そういう意味でも創作意欲をかき立ててくれるツールです。そのためのツールとして、現在、新しい作品制作の準備にかかっていることはいうまでもありません。
ピアノ音源まとめ記事
たくさんのピアノ音源を簡潔にまとめています。ご参照ください。
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付録ー調声に最適なヘッドフォン!
付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!
今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。
僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。
その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。
ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。
♡購入までの経緯
最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。
当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。
気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。
Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。
♡調声に最適
結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!
丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。
同じデザインで、ST-90-05とST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。
低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。
最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。
とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!
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