musicfreaks.jpの活動をご支援頂けましたら幸いです。ひとつひとつのご支援が大きな励みとなります。どうか、よろしくお願いいたします。
☆------------------------------------------------☆
DTMerからはとても評判の良い、ピアノ音源、VI LABS社のRAVENSCOROFT 275をレビューしました。
クラシック音楽をジャズ
まずはクラシック音楽をジャズを弾き比べてみました。どちらも柔らかい音を活かした演奏です。
ショパンのエチュード
とても柔らかい音色が印象的のピアノですので、まずはショパンのエチュード Op.25-1 エオリアンハープを弾いたファイルをRAVENSCOROFT 275で再生してみました。
リバーブはFALCONのプリセットDutchChurchを38%Wetで使用しています。マスタートラックにはIKのLersen Mastering Consoleを挿しています。
いつか王子様が
次にジャズのスタンダードナンバーでPD曲の定番、「いつか王子様が」を弾いたファイルを再生してみました。これはもともとソフトなタッチで弾いているので、この音源で再生すると良い感じになります。
RAVENSCOROFT社について
Ravenscroft(レーベンスクロフト)社公認のピアノ音源と言うことらしいのですが、実機は全く知りませんでした。ピアノ音源から初めてこのピアノメーカーを知りました。社名はドイツっぽいですがアメリカのアリゾナ州にある会社です。
この音源のモデルとなった「モデル275」と一回りサイズの小さい「モデル220」を作っています。
木材や素材、細部パーツにこだわっています。イタリアの樹齢千年を超えるシトカスプルースの共鳴板、チタニウムのストリングスターミネーション、CADによる精密なハンマーアクションなど、熟練の職人によってすべて手作りで生産されています。ハンマーパーツはRenner社製のものが採用されています。
今ではメジャーになった、Fazioliピアノも元々は家具メーカーでオーナーが最高のピアノを作りたくて製造したという経緯があります。Ravenscroftも新興のピアノメーカですが、ピアノに対する愛情がひしひしと伝わってきます。
Fazioli、Steinway、Yamaha等、各有名メーカーの音の特徴を研究し、さらにオリジナリティの強いピアノに仕上げているとのこと。お値段もモデル275で強気の3000万!今後、演奏家によって広く愛用されるかどうかが鍵となりそうですね。
実機がどこかにあれば、是非弾いてみたいピアノです。
ピアノ音源として
まず第一印象として上から下まで良く鳴っているピアノという感じ。ピアノの低域もしっかり感じます。この感じはピアノ実機の特徴かもしれません。ピアニシモからフォルテまでのダイナミックスの流れもかなりスムーズです。この容量(5.72GB)のピアノ音源でこれは結構凄いですね。
音源そのものの細かな設定も可能です
基本設定画面
キーノイズの調性やSILENT STRIKEでピアノーキーを押したときの無音状態を調整できます。ただ音を出なくするのではなくて、無音状態専用のファイルがあるという念の入れようです。
中央はマイクの設定。ペダルの反応も細かく調整できます。もちろん、ソフトペダル(UNA CORDA)、ハーフペダル対応です。初期設定ではここはOFFになっているので、マシンに余裕のある場合はON(MUTED STRINGSも含め3つとも)にして使うことをお薦めします。
レスポンス
BENDのダイヤルを左側に回すとカーブが谷になり、鈍い反応で暗い音。右側に回すとカーブが山になり、鋭い反応で明るい音になります。カーブの形状はマウスでマニュアル設定することで、かなり細かく変更可能です。
弾き心地も変わりますが、midiの打ち込みでも表現の幅がかなり変わります。ピアノの音が前に出すぎたり、或いは逆に前に出したいときにここで調整することも出来ます。
チューニング
チューニングもノートごとのマイクロチューニング、あるいはプリセットから「通常の調律」の他、純正律など計5種類から選ぶことが出来ます。
UVI FALCON用音源
この音源を利用するには、無料のUVI WorkstationかFALCONが必要です。お財布に余裕のある方は、是非、FALCONをお使いください。スペックの割に動作も軽く超強力なシンセ音源です。黒金セールの時にでもゲットしましょう!強くお薦めします。
感想
強烈な個性持ったピアノというよりも、とても安定した印象のピアノです。音に派手さはないのですが、どんなシーンでもうまく溶け込んでくれそうな音です。レスポンスカーブの設定でキャラクターの調整も簡単にできます。使い込むほどにこのピアノの良さがわかってきます。
最初のビデオでのピアノ演奏では、初期設定のままで各ペダル設定詳細がOFFになっていました。新たにピアノ音源のペダル設定をONにして、ペダルを多用した演奏を最後に聴いていただいたいと思います。
演奏楽曲はドビュッシーの「月の光」です。
今回はリバーブをこの音源のもの「German Church : wet 48%」で使用しました。以前、別の音源で作ったファイルを再生させると、私が思っているイメージよりも音が堅く感じられました。なので、レスポンス・カーブ設定でBENDを若干、左にふって音のタッチを柔らかくしています。
musicfreaks.jpの活動をご支援頂けましたら幸いです。ひとつひとつのご支援が大きな励みとなります。どうか、よろしくお願いいたします。
付録ー調声に最適なヘッドフォン!
付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!
今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。
僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。
その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。
ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。
♡購入までの経緯
最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。
当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。
気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。
Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。
♡調声に最適
結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!
丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。
同じデザインで、ST-90-05とST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。
低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。
最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。
とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!
☆------------------------------------------------☆
この記事が気に入ったら
ツイッターでリツイート
Facebookでシェアしてくださいね☺️