SYNCHRON BÖSENDORFER IMPERIAL


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VSL SYNCHRONのシリーズにBÖSENDORFER IMPERIALとBÖSENDORFER 280VC。両方とも発売後すぐに購入したのですが、使うのに夢中になっていてレビュー記事を書いていませんでした。それほど素晴らしいピアノ音源です。

今回はIMPERIALについて書いてみたいと思います。

印象の良くなかった実機

BÖSENDORFER IMPERIALなのですが、実機の印象はよくありませんでした。つまり本物のほうですね。

なぜ印象が良くなかったかというと、期待値がかなり高かった割に「ああこんなもんか..」という印象が強かったからです。この原因は、そのときに触ったピアノが最良のコンディションに調整されていなかったのが原因でしょう。

ご存じのようにこのピアノは通常より鍵盤の数が9鍵多く、97鍵となっています。多い部分は黒く塗装されています。この部分までキッチリ調整されていないと本来の響きが出ません。

私の触ったものは、そういった一手間をかけることなくホールの片隅にあったものだったように思います。

どんな楽器でも手入れが行き届いていなければ、その真価を発揮できません。どんな美女でもやさぐれていたら誰も美人という子に気がつかないですから(笑)。

楽器にしろ車にしろ手間がかかるものほど真価を発揮したときには素晴らしい結果を出してくれます。

ソフトウェア音源である強み

今回リリースされたVSLのSYNCHRON BÖSENDORFER IMPERIALはソフトウェア音源であることの強みを活かしています。最良の状態のものを最高の技術で音源貸しています。そのことでBÖSENDORFER IMPERIALの持つ素晴らしさを伝えることに成功しています。

細やかな再現性

音の立ち上がりが素晴らしく音源であることを忘れてしまうくらい反応がリアルです。特にピアニストの方に体感していただきたいです。深い倍音のひろがりもこの音源で体感することが出来ます。手入れの行き届いていなかった実機では実感できませんでした。

かなりのファイル容量でもありますので、実質コンピュータの負荷も大きいです。マシンが最新のものであればほぼ再現できると思います。私の使用しているマシンは相当古いですが、実質かなり改造しているので負荷はそれほど感じません。

使用しているマシンに余裕があるようでしたらこの音源は是非体感して欲しいです。

自由なマイクポジション

マイクポジションによってかなり音の表情が変わります。好みの響きをPresetから選んで微調整していくと良いと思います。各種マイク設定を選んで増やすことも可能です。マイクポジションの選択は多ければ多いほど、使用しているマシンの負荷がかかります。

スペックの詳細は下記よりご確認下さい。
↓↓↓
日本代理店販売サイト

演奏動画

YouTubeにこのピアノを使った演奏動画をアップしています。ソロ・ピアノで演奏収録するときはこのピアノ音源がスタンダードになっています。マイクポジションはPresetの「Player Sround to Stereo」を使っています。

Smoke Gets in Your Eyes

The Long and Winding Road

アメージンググレース

ムーンリバー

鍵盤はKAWAI VPC1を使用しています。

KAWAI VPC1 レビュー

まとめ

ピアニストの本気の練習用や、打ち込みでピアノの音にこだわる作曲家の方には是非使ってみて欲しい音源です。

実際のピアノと音源は反応が違うため、生ピアノとソフトウェア音源の演奏方法は違う者と割り切って弾き分けていました。しかし今回紹介したVSL SYNCHRON BÖSENDORFER IMPERIALに関しては全くそのような気遣いは必要ありません。これはVSL SYNCHRON Pianoのシリーズ全般にいえることかもしれません。

だからこそ、BÖSENDORFER IMPERIALのような実機ではメンテナンスなど扱いにくい楽器を音源で気軽に使用できる意義は大きいと思います。

ただ、調子に乗って弾きまくっていると、ペダルを過度に使用したときにマシンの負荷が大きくなってノイズが出ることもあるので注意が必要です。表現を求めた演奏になると、かなりマシンに負荷をかけるのも事実です。

SYNCHRON Pianoレビュー

 

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付録ー調声に最適なヘッドフォン!


付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!

今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。


僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。

その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。

ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。

購入までの経緯

最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。

当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。

気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。

Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。

調声に最適

結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!

丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。

同じデザインで、ST-90-05ST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。

低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。

最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。

とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!


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