Fender Rhodesの修理


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愛用のFender Rhodesのスーツケース。ここのところデジタル機材ばっかりに触れていたので、久しぶりにアナログ電子楽器ですね、と思って電源を入れて弾こうと思ったら、音が鳴りません。

「どうしよう...」と頭をかかえたままネット検索かけてみると、「宮地楽器」さんのヴィンテージ・エレピ専門のお店、WURLY’sを発見。早速相談しました。

*2021年12月21日、WURLY’sは残念ながら閉店しました。

故障部分をチェック

修理は可能ということでした。しかし本体を送ると大変なので、まずは故障箇所をチェックして故障部分を送って修理するということになりました。電話でポイントお教えてもらいながらのチェック開始です。

シールドケーブルの断線

ここが断線しているとシールドケーブルを交換するだけなので話が早い。でも音が鳴らなくなった場合、断線という確立は非常に低いそうです。しかしながら、チェック項目としては、ここが一番手っ取り早いところなので早速開始。

チェックの方法はいたって簡単。テスター使ってケーブルが通電するかどうかを確認します。結果は通電しました...残念、ケーブル交換では済まないようです。

次のチェックの開始です。

プリとパワーアンプのチェック

ピックアップのところから直にパワーアンプ側に音を送ります。プリアンプを使わずに音が鳴った場合はプリアンプが故障しているということですね。

ピックアップ部分から直接パワーアンプ側の外部入力CH1に接続します。

結果...ちゃんと音が鳴りました...ということはプリアンプが故障しているということですね。

念のためにパワーアンプのCH2も試してみました。むむむっ音が鳴らない。ということはパワーアンプ側のCH2も故障している可能性が出てきました。

分解

今度はパワーアンプのチェックです。

上側のスピーカーのスクリーンを外します。

ここでスピーカーの反応するかチェックします。もしかしたらスピーカーが故障している可能性もあります。問題なければパワーアンプの故障が決定ということになります。もしスピーカーが故障していた場合、ちょっとやっかいです。

スピーカー前後左右、すべて反応しました。ひと安心です。ということで修理が必要なのはパワーアンプということになります。

基板とトランスを分解して外します。

プリアンプも外しました。なんかこの外観、手作り感がすごくありますね。

プリアンプ、パワーアンプ、基板をを梱包してWURLY’sに発送しました。

故障の原因

WURLY’s の技術者の方から修理の詳細について連絡をいただきました。

プリアンプ部の故障とパワーアンプ部の片方のチャンネルの故障ということで間違いありませんでした。コンデンサを新しいものに交換していただいきました。

故障の原因はケーブルの中で芯の部分が折れて接触不良を起こしていたようです。このため電流が流れてはいけないところに流れて破損したようです。外見はどうもないのですが、ケーブル内部の事ではわかりませんでしたね。ということでケーブルも新品に交換です。このあたりは専門家に見てもらわないとわからないですね。

アクションも故障

念のためにアクション全体もチェック。すると、アクションも故障していました...音が鳴らないところがあります。

チェックしてみるとハンマーアクションと音を止めるダンパーのストッパーをつなぐ部分が切れていました。このため、ストッパーがかかったままになって音を止めていたんですね。

よく見てみると単純な構造だったので、ストッパーが適切な位置になるように確認しながら、接着剤で止めました。

生きかえりました!

WURLY’sから修理完了部品が送られてきましたので、組み込み作業。

プリアンプ部とパワーアンプのコンデンサが新品になって、ケーブルも新品になったので高音域の音の密度が明らかに濃くなりました。

修理完了後の動画です。iPhoneでのビデオ撮影なのでこの音の気持ちよさ充分にお伝えできないかもしれませんが。

「いつか王子様が」PD曲(Facebook投稿より)

さて、今ちょっとハードウェアを使って新しいことをいろいろ考えているところです。そのことに関しては追々、ブログで綴っていきます。

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下記は外部記事ですが、プロの技術者が修理をしてくれるショップです。

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付録ー調声に最適なヘッドフォン!


付録として、エムフリお気に入りのお薦めグッズをここに掲載します!

今回は調整作業に使っている、ヘッドフォンです。


僕は基本的にヘッドフォンで音楽を聴くのは好きではなくて、アナログ録音時のモニターか雑音などの最終チェックにしか使いません。

その理由は再生音がヘッドフォンによる特性にかなり左右されるからです。なので制作時にはその目的に応じた音のヘッドフォンを選択することになります。録音時のモニターや雑音を検知するのに適したものを選びます。

ただ、ヘッドフォンはそれほど好きではないのです。空間を介さない直接耳に伝える音なので、どちらかというと好んで使うというよりも、作業工程で仕方なく使うことが多いです。

購入までの経緯

最近、SynthesizerVで調声をするようになって、MacBookPROを使用して外出先などでも作業するようになりました。そうするとヘッドフォンは必須となってきます。長時間装着して疲れなければ、まぁイイかくらいで適当に選んでいました。

当初はデザイン性からTeenage Engineering のヘッドフォンを使用していました。オシャレな感じと携帯に便利なので使っていました。ハイがカットされて中低位域がモッコリするので、ちょっとしたMix用にも使えそうなの感じでした。しかし、カバンに入れて持ち歩いていると可動部分が折れてしまいました。

気に入っていたので(デザインが〜笑)再注文して、ついでにいろいろ検索していると「アシダボックス」なるものを見つけました。ものすごく評判が良くて一時期は入手困難な状態が続いていました。日本のメーカーでデザインがなんともレトロ。

Teenage Engineeringのヘッドフォンよりも安かったのでポチってみました。

調声に最適

結論からいいますと、めっちゃイイです。特にSynthesizerVの調声作業にバッチリです!

丁度、人の声の部分が聞きやすくて微細な変化もこのヘッドフォンだと聞き逃すことがないです。SynthesizerVで調声をされている方には、是非是非お薦めのヘッドフォンです。コスパも良いです。

同じデザインで、ST-90-05ST-90-07というのがあります。僕が購入したのはST-90-07のほうです。評判になっていたのはST-90-05のほうなのですが、さらにパーツのグレードを上げて音をよくしたのががST-90-07です。

低域はあんまり出ませんので、そういった需要の音楽には不向きです。声が聴き取りやすいので、調声とは抜群に相性がイイです。先にもいったようにヘッドフォンは、その目的に応じて使うのが理想的で万能性を求めるものではありません。

最初にいったようにヘッドフォンを使うのはあまり好きではないのですが、これはかなりお薦めです。これを使い出してから、SynthesizerVの調声で細部の音の動きに迷うことが減って作業効率が上がりました。

とにかく声の微細な変化がとてもわかりやすいので、是非使ってみてください!


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